「都会の青春」 爽やかな風と 零れる光と 泡立つ水に 燦々ときらめく都会の青春 人ごみの中を 笑顔が颯爽と歩いてゆく 高い靴音とともに! にぎやかに 湧き立つ心 こわれてさんざめく噴水の 白銀の水滴 泡立つ水に 燦々ときらめく 都会の青春
詩4・・・「息吹」
「秋」
僕の思いは消えた 夏の輝きとともに 秋の奴が夏を滅ぼした 厳しき季節は消えた 夏の灼熱とともに 夜の静かな輝きが残った 啜り泣く風を もはや僕は愛さない 色の褪せた夕暮れの中に もはや静かな生命の僕が残った 夜の灯りが遠くしばだいている うらぶれた秋の夜だ 夜汽車の音が過ぎてゆく 物事の終わりは静寂だ ちろちろと零れる 遠くの灯りを見つめよう・・・ 詩5・・・「息吹」
「12月」
都会の夕暮れ アスファルトのうえを歩く 聳え立つビル群は 透き通った金色の明るさを格子から発している 青く濃き夕暮れ 霧靄のごとく夜の暗がりがあたりを覆い 静かに夕闇が押し迫る 都会の12月 夕暮れのアスファルトのうえを歩く -オマエハイツマデソウヤッテイルノダ- 一つの空が彼に言う